2022年5月14日土曜日

アサヒのリッチ、非常に悩ましいんですが・・・・・

アサヒのリッチ、明らかに味わいが変わって
います。かなり、大文字屋の好みの基準に近
づいてきてるんですが、何かがチ・ガ・ウ・


そう、何かが違う、惜しいんですよ。

大文字屋が第三のビールを仕入れるか否かを
決める基準は、後味なんです。

第三のビールとは、コスト最優先で、発酵す
ら放棄した、ある意味限界な商品です。

作り方としては、炭酸水にアルコール分を加
え、香りと味わいについては、香料と調味料
を添加することで製品に仕上げています。

いわゆるビールや発泡酒は、麦芽を酵母の力
で発酵させて、ホップを加えて製品に仕上げ
るのとは、本質的な作り方に大きな違いがあ
るのがわかります。

そぎ落としていくと、酵母の存在なんですよ
ね。生き物である酵母が安定的な発行を維持
できる環境をしっかり狂うことなく管理して
行くことには手間とお金がかかります。

対して、出来上がった素材、炭酸水とか、ア
ルコールのベースになるウォッカ、香料に調
味料を、レシピ通りに混ぜ合わせれば完成す
る第三のビール。どう考えたって第三の方が
安上がりで、自然の力を借りないんで、ロス
も少ないですよね。

結局、第三のビールは、素材方向性の変更は
営業会議の席で容易に可能なのです。

対して、自然の発酵と言う力が絡むビールや
発泡酒は、会議の席だけでは安直にレシピを
変える事は出来ないんです。

なんで、味わいを市場の要求に即してクイッ
クに変えられるんですが、ここまでエゲつな
く変えてもいいんですか??と言いたいです
ね。

その流れで、アサヒのリッチなのです。

元々アサヒの第三のビールの構成は、スッキ
リした、主張の希薄な方向性のクリア、後味
にウォッカのアルコール感をドカンと残して
飲み応えを感じさせるリッチ、この2アイテ
ムの中間を採った極上切れ味でした。

大文字屋的には、中間を採った極上が一番好
みに合ったので、仕入れて、丁寧に販売して
おりました。が、2月末をもって製造終了。

ブランドの統廃合ですね。アサヒとしては、
クリアとリッチを残す方針になったんでしょ
う。

ある日、行きつけの吉祥院の業スーで外観の
変更があったクリアを発見したんです。外観
の違い=味わいの違いなんで、即座に飲んで
みました。この時の味わいは、クリアと極上
の味わいが、信じられないんですが、同じだ
ったんです。そう、違う見た目の缶から同じ
味わいの液体が出てくる不思議・・・

この時点で、アサヒに確認したところ、極上
を生産終了するとの事だったんです。

当店では、すでに極上を評価下さるお客様が
出てこられ、リピート下さっていたんですが
生産打ち切りなら、しかたないですよね。

さらに1か月ほど経過して「すっきりの中に
うまみ」の記載が消えた缶を発見したので飲
んでみました。今度は、クリアの缶からリッ
チの味わいと同じような液体が出てくる始末

ここで、当店の第三のビールを仕入れるか否
かの基準を明確にしておきましょう。

第三のビールであってもナチュラルな味付で
なくてはダメ⇒後味にベースのアルコールで
あるウォッカを残しちゃダメ、そういう商品
は、絶対仕入れない。

この価値観で、世間で売れているであろうサ
ントリーの紺色の金麦、アサヒのリッチ、ク
リア、レシピ変更前の本麒麟を仕入れており
ませんでした。

本麒麟は「新」と記載がある現行のレシピが
劇的に変わったんで、大嫌いからダイスキに
変わって、仕入れて販売しています。

しかし、大嫌いからダイスキですよ・・・

ちなみに、一番売れている第三のビールは、
ぶっちぎりで本麒麟なのだそう。という事は
大文字屋が大嫌いと断じたレシピを多くの人
が評価をしたので、ぶっちぎりで売れていた
わけですよね。

元々のレシピを評価してる人にしたら、全く
違う味わいなのです。ホントにこれでいいん
だろうか。

思い起こせば、第三のビールが市場に投入さ
れ始めた頃「安くてすぐに酔っぱらえる」と
いうのが期待されていた事だったんですよね

とにかく安く酩酊したい。なので、アルコー
ル度数を7%とかにしたりしてたんですよ。

安く酔っぱらえる⇒後味にウォッカを残す事
で、すぐに酩酊できると言う演出をしたんで
しょう。

そこから時が流れて、市場からの要求は、安
くてすぐに酔っぱらえる飲み物から、安く
も、しっかり味わうに値す飲み物へ移ってい
ったんですね。

その流れで、本麒麟、金麦ラガーは、後味の
ウォッカ感を上手に処理するレシピに変えて
きたんでしょう。

本麒麟と金麦ラガーは、口に入った瞬間の味
わい充実感が明らかに2割増しです。そう、
原料を多く入れてますよ~的な濃さを感じさ
せてくれます。

ビールを飲みこんで、懸案事項の後味です。

本麒麟も金麦ラガーもですが、後味にウォッ
カが顕在化するのと同時にホップを思わせる
ハーブ感が、グイッと前に出てくるんです。

飲みごたえ感を充分アピールしつつ、ウォッ
感を残さない味付けなんですよ。大文字屋
的には、この方向付けが一番しっくりくるん
でいいんですが、ウォッカ感バリバリのが好
きだった人も居るんでしょうにね・・・

酵母と言う自然の力が介在しない、単に材料
を混ぜるだけで製品化できちゃう第三のビー
ルだからこそのドタバタなんでしょうね。

とにかく、酒屋は、商品の外観の違いに敏感
になって、試飲を繰り返さないと、存在意義
が無くなってしまうんじゃないでしょうか。

やっぱり酒屋は、飲まなきゃやっちゃダメ。

で、アサヒのリッチですよ。後味のウォッカ
が感じられるのと同時にハーブのニュアンス
があるんですが、このハーブ感、あんまり好
みじゃないんですよね。なので、やっぱり仕
入れませんワ。

ひとひねり、アサヒさんに期待しておきます
わ。


青梗菜が主役の炒め物


今日は、青梗菜が主役の炒め物です。ブログ
用に買った黒いまな板が届いたんで、早速使
ってます。画像のバランス考えて、少し小さ
めを買ったんですが、良かったみたいです。

一番搾りの大瓶を飲みつつ料理してます。


肉気は、業スーの徳用ソーセージと同じく業
スーで買い求めたミミガーです。ミミガーは
炒めてると、かなり縮むんで、今回は、敢え
て切らずに表面の焼しめを行います。


青梗菜は、柔らかな葉っぱと軸に切り分けて
時間差調理していきます。一般論として、青
梗菜をこんな風に分離して調理するなんて、
聞いた事無いと思うんですが、柔らかな葉っ
ぱと軸の部分をアルデンテに仕上げると、時
間差調理しか無いと思うんですよね。


と言うわけで、今回も、全ての具材を火の通
り具合で3つのグループに分けて調理してい
きます。


業スーのソーセージ、いや、一般論として、
ソーセージには塩気が付いているので、そ
の分を考慮して調味液を造ります。

今回は、マヨネーズは、必ず出てくるんで、
まぁ、エエとして、ニンニク塩麹、グリーン
カレーペースト、黒酢としました。塩麹は、
いつもの半量です。


ここからは、いつもの調理風景です。一番火
の通りに時間がかかるグループは、タマネギ
ですね。そこに表面の焼き締めを行ったミミ
ガーとソーセージを合わせてます。調味液が
沸騰したら、ボウルの中身全てを投入し、良
く混ぜて蓋をして、沸騰が再開した時点から
2分加熱します。


指定時間が過ぎれば、次のグループ、青梗菜
の軸になります。こちらも、しっかり上下を
返して混ぜ合わせ蓋をして、沸騰が再開した
時点から1分加熱します。



軸の指定加熱時間が過ぎれば、最後のグルー
プを投入します。青梗菜の葉っぱとカラーピ
ーマンです。こちらも、上下を良く返して蓋
をして、沸騰が再開した時点から1分加熱し
ます。



最後のグループの加熱が終われば、取っ手付
きのザルを使って具材と調味液を分離します



ここまで、具材には焦げ目がついておらず、
炒めると言うより調味液で蒸した状態になっ
ています。このままだと、香ばしさの一切な
い出来上がりになってしまい、どう考えても
そんなに美味しくないと思うんですよね。

なので、調味液を分離して、意識的に焦がし
て香ばしさの演出をしております。



↑この程度まで詰めたら火を消して具材を戻
して良く絡めたら完成です。


出来上がって見れば、青梗菜の葉っぱ部が
表に出ていないくらい縮んでますね。いや、
盛り付けの問題??軸ばっかりめだってま
すね^^

加熱前なら存在感も大きかったミミガーも
出来上がっちゃうと、まぁ、目立たない。
でも、キチンと脂の旨味を感じさせてくれ
てます。さすがに2日続いたんで、明日は、
なにか別の肉気にしますわ。

さて、この料理に合わせるなら、どんなお
酒にしましょうかね。

ワインなら、赤、白、ロゼ、甘口じゃなき
ゃ絶対合いますね。調味液にグリーンカレ
ーペーストが使ってあるんですが、これと
野菜の青っぽさが出会うと、悪い意味で青
臭いニュアンスが消えてくれるんです。

グリーンカレーには、普通のカレーに使わ
れるターメリックが入ってないんで、料理
の色を変える事もないんで、野菜の青臭
を取るには一番適してる調味料だと思いま
す。

ビール、発泡酒なんかは、問題なく合うので
ここは、ワインとチューハイで。

ワインは、レジ横のコスパワインの木箱から
出しています。やっぱり、白ワインが多めに
なりましたね^^

ちなみに、白ワインの味わいは、一番左が、
苦み走った辛口、真ん中が、バランスのいい
辛口のいわゆる万能選手タイプ、右のグリー
ンラベルのが、レモンの爽やかな酸を感じる
味わいです。

その横、唯一の赤ワインです。南アのカベル
ネなんですが、これも、重すぎず、それでい
て軽すぎない、なかなかのバランス良好な味
わいなんですよ。グリーンカレーで、赤ワイ
ンと合わせやすくなった青梗菜やピーマンの
青っぽさとワインの持つ野菜っぽいニュアン
スが共鳴して、それぞれ単体で飲む、食べる
より味わいの幅が広がって面白いですよ^^

お次は、税込み880円の泡です。

880円ですが、全くもって、安っぽくない味
わいのスパークリングワインです。大きな声
では言えませんが、料飲店限定の業務用ワイ
ンなんですよ。料飲店の芽ニューには、3000円とかで出てるはずのワインです。ロゼも、
白も、レベル高いですよ~

最後は、レモン味のチューハイです。これ、
酒販系の大手卸のプライベートブランドなん
ですよ。きっと、あんまり見た事無い商品じ
ゃ無いかと思います。1980年ころから造り
続けられているらしく、ホント、息の長い商
品なんですって。チューハイのメジャーな商
品で、ウチに在庫してないキリンの商品には感じられないリアルなレモン果汁の美味しさ
が乗ってるんで、問答無用なんですよね。

さて、そろそろ寝ましょうかね^^

やっぱり、酒屋は飲まなきゃやっちゃダメ。


2022年5月12日木曜日

大西洋に面した産地のワインだけど、野菜も似合う赤ワイン

 

いつもの吉祥院の業スーで買い求めた「ター
サイ」¥78を主役にお昼を作りました。















ょっと耳慣れない「ターサイ」ってどうな
ん???

ここで、ターサイについて・・・
漢字だと「搨菜」だそうです。原産は、中国
で、アブラナ科で、青梗菜や白菜の仲間だそ
う。

DELISH KITCHENをのぞいてみると、色んな
レシピが出てました。

出ていましたが、大文字屋は、いつもの時間
差調理で、食感最優先で料理しました。

上の画像は、ターサイと合わせた材料です。
冷蔵庫の整理って感じですね^^

料理をしながら飲むはキリンのクラッシック
ラガーです瓶ビールは、画像の様な小ぶり
なビアタンで、一口飲む量を注いで、クィッ
と飲むのが一番美味いです。

少し高い位置から注いで、余分な炭酸を飛ば
したのを口に含むのは、瓶ビールの味わいの
真骨頂ですね^^ホント、そ~ろっと注いだ
のと飲み比べると違いがわかりますよ~

肉類は、鶏モモと業スーの徳用薄皮ソーセー
ジです。

細かく刻んだ徳用ソーセージと鶏モモ肉を強
火で焼きつけて、香ばしさの演出をします。
焼き付けをやるとやらないでは、明らかに仕
上がりで脂の旨味に差が出来るんで、大文字
屋の料理には必ず入りますね。

大文字屋の解釈として、野菜炒めのお美味し
さの半分くらいは歯ごたえが占めてると思っ
てるんで、火の通りに応じた加熱時間で調理
する時間差調理になりますね。

メンドクサイ???←体験しちゃうと、モヤ
シの根切りと同じで、もう後には戻れませんよ^^

今回の料理だと、火の通りの遅い順に、人参
→茄子、ターサイの茎→ターサイの葉っぱに
なりますね。ソーセージとモモ肉は、人参と
一緒にします。

それぞれの材料には、グレープシードオイル
をかけて表面をオイルコーティングします。

これも、へっ?何してるの??と思われるん
じゃないでしょうか。この手法のヒントは、
女流中華の料理人五十嵐美幸さんの青梗菜炒

中華の食感を向上させる油通しを一般家庭で
も実現できる方法がオイルコーティングなん
です。詳しくは五十嵐さんのレシピを参照く
ださい。これも、先ほどの時間差調理と同じ
で、やらないと、明らかに食感が違うので、
一度体験しちゃうと、もう戻れません(笑)

オイルコーティングには、食感向上と合わせ
て発色もよくしてくれるのが止められない理
由でもありますね。

五十嵐さんのレシピだと中華スープになるん
ですが、大文字屋は化学調味料がダメなんで
マヨネーズとニンニク塩麴で調味液としてい
ます。

調味液が沸騰したらオイルコーティングした
具材を入れて加熱していきます。

沸騰した調味液に入れて、良くかき混ぜて、ふたをして、沸騰が再開した時点から2分加
熱します。

茄子のグループは、沸騰が再開してから1分
加熱します。茄子のオイルコーティングが、
一番違いが判るんじゃないでしょうか。コー
ティング無しだと、茶色っぽくなりますね。

最後の葉っぱも、良く混ぜて蓋をし、沸騰が
再開してから1分加熱します。

一番火の通りが早い葉っぱを投入したら、指
定時間の1分経過で、調味液と具材を、取っ
手付きのザルを使って分離します

具材と分離した調味液を詰めて行きます。ち
なみに、ここまでの調理で、具材は全く焦げ
ることが無いので、炒めるというより調味液
で蒸されている状態になりますね。

調味液を詰める工程で、天ぷらカバーは、欠
かせませんね^^

この程度まで詰めたら火を消します。これ以
上詰めて、調味液が想定以上に焦げると、変
な苦みが出て、急激に不味くなるんで、注意
が必要です。

調味液が詰まれば、火を消して、具材を戻し
具材に焦げ感をまとわせて、香ばしさの演出
を行います。

盛り付けて完成。
オイルコーティングをしていると、ナスの発
色と人参、緑色の綺麗さに差が出来ますね。

野菜が主役な料理に赤ワイン。
ワインなら肉でしょ?って声も聞こえますが
個人的には、ワインには、野菜の青っぽいニ
ュアンスが一番合ってる気がします。


この料理の一番のポイントです。
タアサイの軸の部分の食感です。柔らかな葉
っぱと軸は、どう考えても日の通りの早さっ
て、違って当然ですもんね。

時間差調理だから軸のぽ美味しさが際立つと
思ってます。

オイルコーティングした茄子は、やっぱり色
合いがいいですね。

けっこうな量でしたが、即座に完食^^
野菜炒め、ダイスキです。

今回合わせた赤ワインですが、ワイン単体で
飲むより野菜と合わせた方が断然美味しいで
すね。